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【INTERVIEW】ライフスタイルブランド[THE PARK SHOP]デザイナー・廣岡昌衞さん/「子供との時間をより楽しくする、そのきっかけになるアイテムを作りたい」

世界各地の公園=PARKをテーマに、キッズアイテムから雑貨までを手がけるライフスタイルブランド・THE PARK SHOP(ザ・パークショップ)

「子供服をラインナップしてるブランドだけど、子供服だけじゃない」「シンプルなんだけどこだわり感があって、気になる」「雑貨が充実していて、なんか可愛い」…子供服好きなママはもちろん、子供服ブランドのスタッフや子供服ショップのバイヤーからもそんな声を聞くことが多い、2015春夏シーズンデビューのブランドです。

COCOmagもそのデビューシーズンから注目し続けているTHE PARK SHOP、今回はデザイナーの廣岡昌衞さんに、同ブランドについてのあんなことやこんなこと、色んなお話を聞いてきました。
 


 
COCOmag編集部(以下COCOmag)___展示会などでいろいろお話を聞いてはいますけど、今回はあらためてのインタビューです(笑)。よろしくお願いします。

THE PARK SHOPを始める前は某アパレルメーカーに在籍されていたと聞きましたが、学生の頃からアパレル志望だったんですか?
 
 
廣岡さん___いえいえ、全然そんなことはなくて、20代の頃はバックパッカーで外国を旅してたんですよね。南米からアメリカ、あとは中東アジアとかも。そんな20代を過ごして、バックパッカーをやめた頃に入社したのが前職のアウトドアスタイルのアパレルメーカーだったんです。
 
 
COCOmag___じゃあ、そこでデザインや企画の技術を覚えられたんですね。
 
 
廣岡さん___そうですね。とは言っても少人数の会社だったので、ありとあらゆることをやっていました。作ることも、売ることも、いろんなメディアにアピールすることも、フェスやイベントに出店することも、もう色々と。
 
 
COCOmag___やがて独立されて、THE PARK SHOPがスタートするわけですが、何かきっかけはあったんですか?
 
 
廣岡さん___いつかは独立したい、という漠然とした夢はあったんですけど、きっかけはやっぱり自分に子供ができたことですね。今3歳の息子が生まれた当時は子供服のことをあまりよく知らなくて、買ってあげたくなる子供服を見つけることができなくて。

それなら自分で作れば良いんじゃないか、そしてそこからもう一歩踏み込んで、自分が欲しい物を作れば良いんじゃないか、 というシンプルな考え方でブランドを始めることにしたんです。その後に色々調べていくうちに「こんなに子供服ブランドがあるんだ!」と知ったんですけど(笑)。
 
 
COCOmag___我が子のために、パパである自分自身が買いたくなる物を作り始めた、という訳ですね。
 
 
廣岡さん___そうです、そうです(笑)。デザインを考えている時も「これなら自分でも欲しくなるよね」みたいな感覚を大事にしていますね。そんな感覚を形にすることが、このブランドの存在価値というか、ブランドとしての個性やカラーをアピールする部分だと思っているんです。
 
 
COCOmag___確かに、ベーシックな物や、安くてそこそこ良い物はもうたくさんあるし、その中でママやパパの目に留まる物でないとブランドとしてのアピールは難しいですよね。
 
 
廣岡さん___それに、レディースやメンズの世界に比べるとキッズは少し狭いというか、限られた層にアピールするものなので、今までになかった物や面白い物、楽しい物があったほうが良いはずだと思いながらデザインしていますね。アイテムのデザインはもちろんだし、それを商品化するときのパッケージのデザインも、思わず手に取ってしまいそうになるデザインを考えています。
 
 
COCOmag___展示会の見せ方も、毎回楽しいですよね。パンチングボードの壁にニューアイテムのサンプルがレイアウトされているんだけど、よく見るとサンプル以外の雑貨や小物がディスプレーの演出として一緒に並んでいたり。軍モノの折りたたみクローゼットに収納されている服が、実はニューアイテムのサンプルだったり。

いろんな展示会に足を運びますけど、ショップの内装やこだわったインテリアみたいな、あの見せ方は子供服の展示会ではかなり新鮮で、インパクトがありました。
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(2015秋冬シーズンシーズンルックブックからのイメージビジュアル)

(2016秋冬シーズン向け展示会の際のTHE PARK SHOP 展示ブース)
 
コレクション全体の構成も服以外の小物にすごくこだわっているし、コレクションのビジュアルも小物だけでスタイリングした物があったりして。ほんと言い方はアレですけど…「なんか子供服ブランドらしくないな」って(笑)。

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(2016春夏シーズンルックブックからのイメージビジュアル)

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(2016春夏シーズンルックブックからのイメージビジュアル)

 
 
廣岡さん___う〜ん、それは褒め言葉として受け取って良いんですよね?(笑)。確かにそうですね、子供服ブランドとしてのセオリーというものがあるのなら、それには当てはまっていないかもしれない。

さっきも言ったように、デザインを考えているときはリアルパパでもある自分が、自分の子供に「着せたい」とか「持たせたい」とか思える物、自分がお客さんだったら子供のために思わず「買ってあげたい」と感じる物であることを重視しているんですけど、それを重視し過ぎてしまってコレクションの構成は偏ってしまっているかもしれませんね(笑)。

でも…なんと言うか、デザインを考える作業を続けていて「これで良し」という着地点は自分にしかわからないし、僕の場合その着地点は、さっきから何回も言ってる「自分が楽しい、欲しい物」なんです。そうやって自分で自信を持って形にした物でないと、展示会でも胸を張って提案できないじゃないですか?(笑) そんな積み重ねが、毎シーズンのコレクションになっているんです。
 
 
COCOmag___なるほど。では「THE PARK SHOP」というブランド名には、どんな意味が?
 
 
廣岡さん___公園って、何か目的を持って公園に来る人もいれば、散歩とかでなんとなく来る人もいる。色んな年齢層の人たちが、それぞれの理由で自由に訪れる場所って、それだけで何か良いなって前から思っていたんです。

それにひと言で「公園」といっても、駒沢公園のような都会の中の公園もあれば、国立公園・国定公園のような大自然の中の公園もあるし、公園ごとにいろんな個性があるとも思うんですよね。

色んな人が集まるフラットな場所だけど、それぞれの個性もある、そんな「公園」という存在は、すごく普遍性のあるプラットフォームと言うか、色んな人や物を結び付けることができるキーワードなんじゃないかなと感じていたんです。
 
 
COCOmag___確かに、子供たちだけでも、家族連れでも、お爺ちゃんお婆ちゃんでも、公園に来る人たちはそれぞれ理由が違うけれど、同じ場所に集まってきていますよね。
 
 
廣岡さん___それに、公園を嫌いな人って、あんまりいないでしょ?(笑)。スポーツもアウトドアも楽しめるし、ベンチで本を読めばちょっと文化的にも過ごせる、もちろん、のんびりリラックスして過ごすこともできるわけで、公園って何でもできる場所なんですよね。

そんな公園=PARKというプラットフォームをブランドコンセプトの核にしておけば、自分のアイデア次第で色んな方向性を出せるんじゃないかと思ったのが、ブランド名に「PARK」を取り入れた理由のひとつですね。
 
 
COCOmag___じゃあ、そんな公園の「SHOP」っていうことは、色んな人が集い愛されるようなブランドになりたい、とか?
 
 
廣岡さん___イメージ的には「公園の中のキオスク」というか、公園にいる時間をより楽しくすることができるアイテムが揃ったショップみたいなブランドになりたい、という感じですね。
 
 
COCOmag___定番人気のスケボー「parkboy skateboard」は、まさにそんなアイテムですよね。サイズもカラーリングも可愛くて、スケボーの経験がなくても子供と一緒に遊ぶシーンが思い浮かぶというか。
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廣岡さん___あれも自分が欲しかった物で、そういうアイテムがウケているのは嬉しいですね。
 
 
COCOmag___そのほかにも、表側にタイベックス(防護服などにも採用される丈夫な素材)を使ったバックパックとか、内側が保冷バックの素材になっているバックパックとか。あとはタイベックス素材のピクニックシートとか、野球のホームベースの形のマットとか、どれもアイデアそのものが「グッズ好き・ギア好き・ディテール好き」なパパの心をくすぐる感じで楽しいですよね。
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(上段:表側がタイベックス素材のバックパック「glampic pack」はキッズ用&パパ用サイズをラインナップ・下段:パパ用サイズの「“DAYPACK” of daypack」は内側が保冷バックと同素材)
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(上段:「subway shorts」の絵柄は一枚一枚すべて手描きなのだとか・下段左:タイベックス素材のピクニックシート「glampic sheet」・下段右:「“HOME” base mat」は実際のホームベースと同じサイズ)

 
男目線、パパ目線でデザインされた子供服ブランドは以前からありますけど、THE PARK SHOPの場合は「パパ目線で考えた、子供との時間を楽しく、そして大切にする“きっかけ”を作るブランド」という印象です、COCOmag的には。
 
 
廣岡さん___そういう捉え方をしてもらうのが、一番嬉しいですね。子供服専門店はもちろんですけど、その他にメンズ・レディースのショップや、インテリアショップ、ライフスタイル提案型のショップから声をかけていただくことが増えたのも、そんなブランドのスタンスを気に入ってもらえたからだと感じています。
 
 
COCOmag___子供服を買う場所の選択肢はかなり増えたし、子供服ブランドを知るきっかけとしてInstagramやWEARみたいなSNSは外せなくなってきている中で、THE PARK SHOPはブランドのコンセプトがその状況にうまくフィットしているんだと思います。

そして子供とのお出かけや子供と一緒に楽しむオシャレをSNSで発信しているママやパパが潜在的に思っている「子供と一緒の時間をもっと楽しくしたい」という感覚にもフィットしているんですよね、恐らく。
 
 
廣岡さん___僕自身がもともとファッションだけの人間ではなかったので、服だけではなくて「ほかにもこんな物があったら楽しくない?」って思っちゃうんですよね。だから服以外のアイテムも増えてしまう(笑)。

でも、そんなラインナップのどれかが親子で楽しく過ごすきっかけになったら良いなと思うし、特にパパたちが子供と楽しく過ごすきっかけになって欲しいと思いますね。
 
 
COCOmag___それはやっぱり、ご自身が子供と楽しく過ごすシーンを思い浮かべながらアイテムをデザインしているから?
 
 
廣岡さん___それもありますけど、パパが子育てに参加したり子供と一緒に過ごす時間を増やしたりすることが、もっともっと必要だと感じているんですよね。僕個人としても、ブランドの提案としても。

「イクメン」なんてキーワードがありますけど、スタイルやファッションとして「イクメン」するのではなく、パパが子供との時間を積極的に増やすことで、パパ自身があらためて気づいたり感じたりすることって多いんじゃないかなって。

例えば不動産関係に携わっているパパなら、子供のことをよく知ることでお客さんへの提案も変わってくるかもしれないですよね。子供との生活に配慮した設計の家とか、学校やスーパーだけじゃなくて公園や図書館、スポーツ施設が近いことがポイントのマンションとか。そんな提案が小さな子供のいるファミリーには響くはずだし、購買意欲を高めてくれるはずだと思うんですよね。
 
 
COCOmag___ パパが子育てを通じて身に付けた感覚や視点を基にした商品が増えれば、消費者の購買意欲も高まって、経済も活気付く…と。
 
 
廣岡さん___ですね、パパが育児参加することは、ママの負担を減らすだけではなく、子供関連を含めた色んなマーケットが活気付くきっかけにもなるはずだ、と。ちょっと大袈裟かもしれないけれど(笑)、そんなきっかけの中のひとつが、THE PARK SHOPだったら嬉しい。

そのためにも、パパやママが子供と楽しく過ごせるアイテムを、これからもどんどんデザインしていきたいですね。

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(取材・文/COCOmag編集部・柳原)


 
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