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【インタビュー】カラフル&エコな子供服[Katvig] Vigga Svensson

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2003年、デンマークでデビューした子ども服ブランド・ Katvig(キャトヴィ)。カラフルな色合わせのボーダー柄や、ちょっぴりレトロなニュアンスの総柄のデザイン、そして環境に配慮した素材選びやもの作りで、ヨーローッパはもちろん、世界中で瞬く間に人気ブランドに。

そんなKatvigの代表でありデザイナー・Vigga Svensson(ヴィガ・スヴェンソン)の約3年ぶりの来日に合わせ、東京&大阪でKatvigファンのためのイベントが開催されました。

当日は、服作りにまつわる環境問題を解決するためのKatvigの取り組みを絵本形式のブックレットで紹介したり、子どもたちが Viggaさんに自由に質問したり。そのほかKatvigに身を包んだキッズたちのミニランウェイショーやワークショップなどが行われ、Katvigファンにはたまらないイベントとなりました。


そんなイベント終了後に行われた、Viggaさんのインタビュー。前回の来日からの3年間で、Viggaさん=Katvigがどう変化してきたのか、そんな部分にスポットを当てていろんなお話を聞いてきました。


COCOmag__まずは日本へようこそ!およそ3年ぶりの来日ですね。


Vigga__そうね、前回は東京で行なったKatvigのクリスマスイベントに合わせての来日だったわね。


COCOmag__ 3年前のインタビューでは、いろんな話をお聞きしました。こうやってお話しできるのも久しぶりなのですが、3年前と今回とで日本の印象は変わりましたか?


Vigga__良い意味で変わらないわね。皆さりげない思いやりや優しさがあって、話をすると笑顔で対応してくれる。そして近すぎず、離れすぎず、とても良い距離感で接してくれるの。

それにサインを求められたり、一緒に写真に収まったり、そんな体験も日本…というか今日みたいなファンイベントならではね(笑)。今日集まってくれた皆が、Katvigをとても愛してくれているのが伝わってきたわ。


COCOmag__Viggaさんの中の日本の印象が良いままで、私もなんだか嬉しいです(笑)。では、今回はこの3年間という期間に的を絞っていろんなお話をお聞きしますね。

まずお聞きしたいのは、Katvigのデザイン面について。カラフルなボーダー柄とアップルマークというKatvigのトレードマークは変わりませんが、この3年間で大きなシンボルマークのプリントや、または今まで以上にカラフルな総柄アイテムなど、それまでに無かった色柄のアイテムが増えてきたように思うのですが。


Vigga__そうね、たしかに柄のバリエーションは増えたかもしれないわ。店頭の様子やお客さんの声を聞きつつ、どんなものを作れば人気を得られるのかは、常にトライしている部分ね。でも、そんな柄のアイテムが増えても、従来のボーダー柄は相変わらずの人気だったりするから「カラフルなボーダー柄とアップルマーク」はやっぱりKatvigの基本なんだわ(笑)。

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COCOmag__ボーダー柄の色合わせの楽しさ、奇麗さも、Katvigの変わらぬ魅力ですよね。


Vigga__その通り!(笑)。毎シーズン新しい色の組み合わせを考えているけれど、それがとてもうまくいったと自分で感じるシーズンは、ボーダー柄のアイテムの人気が高くなるの。細かな説明をしなくても、ママたちは自然と色合わせを楽しんでくれているようね。


COCOmag___なるほど。そんなKatvigの、環境への負担を極力少なくするサステイナブルな物作りを行うといった基本姿勢は前回のインタビューでも詳しくお聞きしましたが、それはこの3年間で変化しましたか?


Vigga__ブランドとしての運営方針、企業姿勢は変わらないわね。むしろこの3年間でどんどん強化されてきているわ。

例えば、Katvigの原材料に占めるオーガニック素材やリサイクル素材、つまりサステイナブルな素材の比率はどんどん高くなっていて、今では商品の原材料の100%がサステイナブルな素材に切り替わっているの。


COCOmag__すべての商品の原材料がですか?


Vigga__そう、100%。つまりKatvigの商品は、どれも環境への負担をできる限り低くしたもの、またはリサイクルして再利用できるものなの。

それに加えて、商品の70〜80%はGOTS(環境への負担が少ないと認められたオーガニック素材や製品に与えられる国際基準)の認証を得ているの。

最終的な形の商品はもちろん、その製造段階、さらには原材料の生産段階にまで遡って、環境への負担を少なくする努力をずっと続けているし、最終的にはそれをゼロにしたいと思っているわ。


COCOmag__今日のイベントでは、Katvigが配布しているブックレットのスライドショーがありましたね。服を作るとき、特に安く売られているような服を作る時には、安価な綿の栽培で使われる大量の農薬が周辺環境を破壊していたり、縫製工場では労働者たちがとても安い賃金で不当に働かされていたり…世界で起きているそんな問題を解決するために、私たちはどうすればいいのか?といったような内容でしたが。


Vigga__そう、あれはママやパパが子どもと一緒にそんなに関心を持ってもらえるように作ったブックレットなの。英語で作ったものだから今日のイベントでは日本語のナレーションをつけて皆に見てもらったけれど、近々日本語訳をつけたブックレットも出す予定よ。ちなみにデンマークでは、このブックレットを使ってお客さんのママやパパ、取引先の企業などで環境問題についてレクチャーしたりしているの。


COCOmag__去年の11月に大阪市のキッズセレクトショップ・コペンハーゲンズーで開催されたイベント「ぶつぶつ コウカン ショッピング」も、Katvigのそんな姿勢をよく表しているイベントでしたよね。


Vigga__その通り。サイズが小さくなって着れなくなったり、不要になったKatvigのアイテムを皆が持ち寄って自由に交換できるこのイベントは、デンマークで定期的に開催しているものだけれど、コペンハーゲンズーで開催した際にも好評だったと聞いているわ。


COCOmag__そんなKatvigの企業姿勢とは相反するものかもしれませんが…日本では、この3年間にいろんなファストファッションのブランドが上陸してきました。安くて気軽にファッションを楽しむことができるのは、消費者目線ではオシャレの幅も広がるから良いこととも言えますが、Katvigが提唱し実践していることとは、ある意味正反対の位置にありますよね。


Vigga___そうね、それはとても悩ましい問題だわ。そもそもファッションというものは、常にトレンドを発信して、変化して、新しさを提案していくもの。だからブランドのファンや消費者は、常に最新のトレンドを追いかけ、服をどんどん消費していくのが楽しみだったりするわよね。


COCOmag__確かに。


Vigga__そんなファッションの楽しみと、無駄に商品を消費せずに大切に使い続けるということも含めた“サステイナブルなファッション”というものは、相反するものであるのは事実だわ。

でもそんなパラドックスに対して、Kyatvigとしていろんなトライアルもしているのよ。例えばKatvigの服は200回くらい洗濯しても大丈夫な素材や縫製のクオリティを追求しているし、それだけ丈夫に作ってあれば、さっき話題にもなった交換イベントに出してもすぐに次の貰い手が現れるの。

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COCOmag__なるほど、リサイクルの原材料となる前に、服の状態のままで人手に渡っても、またその先で繰り返し着てもらえるんですね。


Vigga__そうなの。そのほかにも、今デンマーク政府とKatvigがタッグ組んで面白いプロジェクトにも取り組んでいるのよ。


COCOmag__どんな内容のプロジェクトなんですか?


Vigga__シンプルに言うと「服のレンタルシステム」みたいなものかな。ユーザーは基本情報を登録して毎月一定額のリース料を支払えば、必要な服を組み合わせたパッケージが自宅に届くようになっているの。

しばらくしてそのパッケージを返却すれば、また新しいパッケージが届いて、違う服を着れるようになる。返却された商品は、クリーニングされた上でまた違うパッケージに詰め込まれて、違うユーザーのもとに送られるの。

そんな、一定量の服をユーザー皆で共有するサイクルを作るプロジェクトなのよ。


COCOmag__ブランドとしては、服を“買って”もらうことがビジネスの基本のはずですよね?服を“借りて”もらうのでは、ビジネスの根本的な部分が揺らがないのでしょうか?


Vigga__確かに、ブランドとしての目先の利益は少なくなるかもしれないわね。でも多くの人がこのプロジェクトに参加してくれれば、それだけ多くのリース料が集まるし、長い目で見れば安定した運営が可能になるはずなの。


COCOmag__ブランド自らが、そんなプロジェクトを計画しているのが画期的ですね。


Vigga__ありがとう(笑)。これはデンマーク政府とKatvigの共同プロジェクトとして準備を進めていて、2014年の1月からスタートする予定よ。


COCOmag__ もし日本でも計画があれば、私もユーザーとして参加してみたいですね(笑)。それでは、もう最後の質問になってしまったのですが…日本のKatvigファンにメッセージをお願いします。


Vigga__普段、何気なくしているショッピングが、実は環境に対して大きな影響を与えているかもしれない、そしてそんな問題が子どもたちの世代に引き継がれてしまうかもしれない…ということに意識を持ってもらえると嬉しいわ。

安いから、手軽だからという理由だけで手に入れるものは、ブックレットにも書いたように様々な問題を世界で起こしていたりするの。そんなものを日常的に買うのかどうか、そんな意識を持つことが、問題解決のきっかけになるはず。

今目の前にある問題はもちろん、子どもたちの世代のためにも、私たち大人が何をしていくべきか? Katvigがそんなことを考えるきっかけになれると嬉しいわ。

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ポップでカジュアルなスタイルが人気を集めているのと同時に、環境への配慮とその貢献度で世界中のアパレル企業のトップを走り続けているKatvig。

代表でありデザイナーのVigga Svenssonさんのもとには、人気ブランドのデザイナーとしてはもちろんのこと、環境問題への貢献度が高い優良企業のリーダーとしての講演やシンポジウムへの出席のオファーも絶えないのだとか。

ファッションブランドという、ものを作り出す企業である一方で、その過程での環境への負担を限りなくゼロにする、そんな相反する問題への取り組みは、3年前に比べてより深く、揺らぎの無いものになっている印象でした。

そして、自分のお土産用にと子どもサイズの着物を購入してみたり、ポートレート撮影の際の「もっと笑って〜」というこちらのリクエストに「もう目一杯笑ってるじゃない!(笑)」と返してみたりと、チャーミングな印象は3年前と変わらないまま。

そんなクールでクレバーな印象とチャーミングな魅力のグッドバランスは、Katvigというブランドそのものでもあるんだな…とあらためて思うことができたインタビューでした。

(取材・文/COCOmag編集部・柳原)

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